環境活動 環境用語集
あ行
エコスタック
石や草刈りで刈り取った草、剪定した枝葉等を外へは持ち出さずに集めて積み上げたもので、小さな生物の隠れ家・住処となります。当ビオトープのエスタックでは毎年カブトムシの幼虫や冬眠しているトノサマガエルが確認されています。
か行
かいぼり
池や沼の水を抜き、堆積した泥の除去をすることです。もともとは農業で使われる言葉でしたが、昨今では水質改善や外来種対策として行われることが増えています。その作業に合わせて、生息している生物・植物の確認や生息域が拡大しすぎた水生植物の根茎除去なども行っています。
環境会計
企業等が、事業活動における環境保全のためのコストと、その活動により得られた効果を定量的に測定し伝達する仕組みのことです。企業等の内部において環境保全活動の効率化を図ったり、環境保全活動の事業活動への影響を把握したりするために有効です。また外部においては、利害関係者への説明責任を果たすとともに、環境に配慮した事業活動に対する適切な評価に結びつく役割が期待されます。富士通ゼネラルグループでは、ウェブサイトにて前年度の環境会計を報告しています。
グリーン調達
企業が調達先(サプライヤー)を選ぶ際に、環境負荷の少ない製商品やサービスを扱っている企業や、環境配慮に積極的に取り組んでいる企業を優先し調達することです。調達を行う企業にとっては、化学物質などの法規制を順守し、自らの製品をより環境に配慮したものにして販売を拡大していくために必要な取り組みです。サプライヤーにとっても、納入先企業からの信頼を獲得し、事業機会の獲得やリスク回避につながります。
富士通ゼネラルグループでは、地球環境の保全に配慮しつつ、豊かな暮らしを創造する製品づくりを目指しており、お取引先様のご協力のもとに、資材調達の段階から環境に配慮した活動を行っています。
さ行
サプライチェーン、バリューチェーン
サプライチェーンは、製品やサービスが生産からお客様に届くまでの一連の流れのことで、流れに関わっている企業どうしの関わりの理解に役立ちます。
バリューチェーンは、企業の事業プロセス(購買、製造、営業、サービスなど)において、各活動が生み出す価値をあらわしたものです。企業活動の全体像の把握、競合他社との比較などに役立ちます。
ジーンバンク
希少な動植物を保存するための施設のことです。遺伝子銀行とも呼ばれています。富士通ゼネラルグループでは、浜松事業所内にて設置・管理しているビオトープが、希少な動植物のジーンバンクとしての役割を果たしています。
生息域外保全
絶滅危惧種を守るため、安全な施設に動植物を保護してそれらを増やすことにより絶滅を回避する方法のことです。富士通ゼネラルグループでは、浜松事業所内にビオトープを設置・管理し、ヤリタナゴやマツカサガイなど絶滅のおそれがある動植物の生息域外保全に取り組んでいます。
生態系ネットワーク(エコロジカル・ネットワーク)
野生生物の生息地を森林や緑地などで連絡することで生物の生息空間を広げ、多様性の保全を図ることです。都市開発により自然が失われた場所へのビオトープ設置は、生態系ネットワークを形成することに役立ちます。富士通ゼネラルグループでは、浜松事業所内にビオトープを設置・管理し、生態系ネットワークの構築に貢献しています。
製品環境アセスメント
製品の部材調達から、製造、輸送、使用、廃棄に至るまでの製品ライフサイクル全体における環境への影響を減らすために、製品を設計する段階で環境への影響を評価することです。
富士通ゼネラルグループでは、製品設計時に製品環境アセスメントを実施し、従来製品からの改善度を評価しています。評価結果が基準以上の製品を「グリーン製品」とし、その中でも環境性能が業界トップレベル(第1位、同等1位、または第1位との差が僅少)の製品を「スーパーグリーン製品」として認定しています。
製品ライフサイクルアセスメント(LCA:Life Cycle Assessment)
部材調達から、製造、輸送、使用、回収廃棄に至るまでの製品ライフサイクル全体の環境負荷を定量的に評価することです。富士通ゼネラルグループでは、製品のライフサイクルにおける環境負荷を設計時に評価し、製品ライフサイクルの環境負荷低減に取り組んでいます。
生物多様性
生物多様性とは、生きものたちの豊かな個性とつながりのことです。
富士通ゼネラルグループは、「事業活動が生物多様性からの恵みを受け、また影響を与えている」と認識し、「富士通ゼネラルグループ生物多様性行動指針」を制定しています。グローバル企業として培ったテクノロジーと創造力を活かして、社会と連携をとりながら持続可能で豊かな社会を目指しています。
は行
ビオトープ
ビオトープとは、多様な生物が生息する場所のことです。都市開発により自然が失われた場所へのビオトープ設置は、分断された生息・生育地を連絡することや、生物の生息空間としての役割を果たします。
富士通ゼネラルグループでは、浜松事業所内にてビオトープを設置・管理し、事業所周辺との生態系ネットワークの構築と希少生物の生育域外保全の実現に貢献しています。
フロン排出抑制法
フロンとは、フルオロカーボン(フッ素と炭素の化合物)の総称です。化学的に安定であり人体への毒性が少ないことから、エアコンや冷蔵庫の冷媒や、断熱材、スプレーの噴射剤などに広く使われてきました。しかし、オゾン層の破壊や地球温暖化など地球環境への影響が明らかになったため、より影響の少ないフロン類や他の物質への代替が進められています。フロン排出抑制法では、特に地球環境への影響が大きいフロン類(CFC(クロロフルオロカーボン)、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)、HFC(ハイドロフルオロカーボン))について、回収・破壊に加え、製造から廃棄に至るまでの対策について定めています。
富士通ゼネラルグループでは、社内規定を定めるとともに、業務用エアコン、冷蔵・冷凍機器の適正管理とフロン漏えい量の把握に努めています。
ま行
マテリアルバランス
マテリアルバランスとは、事業活動で必要とされる資源・エネルギーの量と、それに伴う廃棄・排出量との関係をあらわしたものです。富士通ゼネラルグループでは、ウェブサイトや環境報告書にて前年度のマテリアルバランスを報告しています。
モーダルシフト
トラック(営業用貨物車)などでの貨物輸送を、よりCO2排出量が少ない船舶や鉄道の利用へ転換することです。富士通ゼネラルグループでは環境への影響を考慮し、製品輸送効率の改善に努めています。
ら行
ラムサール条約(正式名称:特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)
ラムサール条約とは、水鳥の生息地として国際的に重要な湿地と、そこに生息・生育する動植物を保全することを目的とした条約です。
富士通ゼネラル青森事業所では、近隣のラムサール条約登録湿地など豊かな生態系と調和し保全していくために、モーター製造工程で使用する有機溶剤などの化学物質について、徹底した管理と使用量削減に取り組んでいます。
数字・アルファベット
BOD(Biochemical Oxygen Demand: 生物化学的酸素要求量)、COD(Chemical Oxygen Demand: 化学的酸素要求量)
有機物による水質汚濁の指標で、この値が大きいほど、水中の有機物が多く水が汚れています。BODは、水中の微生物が有機物を酸化するときに消費する酸素量のことで、河川のように水の滞留期間が短く水中の酸素が消費される時間が短い水に用いられます。
CODは、酸化剤を用いて水中の有機物を一定の条件のもとで酸化させ、その際に消費される酸化剤の量を、水中の微生物が有機物を酸化するときに消費する酸素量に換算した値です。水の滞留期間が長く水中の酸素が消費される時間が長い海域や湖沼については、有機物の全量を考える必要があるためCODが用いられます。
富士通ゼネラルグループでは、周辺水域に対する水質保全のため、関連法律・条令などの排水基準を厳守し、定期的にCODなどの測定を行い、適正管理を行っています。
chemSHERPA(Chemical information SHaring and Exchange under Reporting Partnership in supply chain:製品含有化学物質情報伝達の共通スキーム)
一般社団法人産業環境管理協会(JEMAI)内、アーティクルマネジメント推進協議会(JAMP)が2015年10月より運用を開始した、製品に含まれる化学物質の情報伝達をサプライチェーンにおいて確実かつ効率的に行うための標準スキーム(体系)です。
製品に含まれる化学物質の情報伝達の様式は、電気電⼦分野においては各企業の独自のものが多く、サプライチェーンの川中の企業にとっては情報伝達の様式への対応が大きな負担となる場合がありました。そこで、サプライチェーンの川上から川下まで、また商社なども含む関係事業者における利用を考慮した情報伝達の仕組みとしてchemSHERPAの運用が開始されました。これにより、管理対象物質に対する順法判断、データフォーマットの統一、データ作成支援ツールの提供が可能となりました。
富士通ゼネラルグループでは、2018年よりchemSHERPAを利用し、製品に含まれる化学物質情報を入手・管理しています。
CMS(Chemical substances Management System:化学物質管理システム)
化学物質に関する各国の法規制を満足するために、製品に含まれる化学物質を管理・監督する仕組みです。富士通ゼネラルグループでは製品に含まれる化学物質に関する法規制順守を確実にするため、お取引先にCMSの構築をお願いしています。また、当社グループの監査員がお取引先を訪問して構築および運用状況を確認し、お取引先と連携してレベルアップに努めています。
ESG
企業が長期的・持続的に活動していくために重要である、環境(Environmental)、社会(Social)、企業統治:ガバナンス(corporate Governance)の3つの視点を指す言葉です。財務情報だけでなく、環境汚染や労働問題、不祥事などを起こさないといった非財務情報も重要視され、企業の社会的責任(CSR)を果たし長期的・持続的な成長を目指す動きが近年活発になっています。
EMS(Environmental Management system: 環境マネジメントシステム)
組織や事業者が、環境に関する方針や目標を自ら設定し、これらの達成に向けて取り組んでいくための体制・手続きなどの仕組みのことです。地球環境問題に対応し持続可能な発展をしていくために、組織や事業者が自主的かつ積極的に環境保全の取り組みを進めていくにあたり有効なツールです。
富士通ゼネラルグループでは、EMSに関する国際規格であるISO14001に基づきEMSを構築し、内部監査・外部審査により定期的に取り組み状況をチェックしています。日本国内拠点は第三者による統合認証を取得しており、また海外の生産グループ会社もそれぞれ第三者認証を行い、環境経営を推進しています。また富士通グループ全体で、お取引先におけるEMSの構築をお願いしています。
GRIスタンダード
事業活動が経済、環境、社会に与える影響について、組織が一般に報告する際に開示すべき情報を示した、世界的な標準です。この標準に準拠して報告書を作成することにより、組織の重要課題とその影響、また影響の管理状況について、バランスの取れた全体像の提供が可能となります。
富士通ゼネラルグループでは、GRIスタンダードに準拠しサステナビリティレポートを作成・発行及びWebサイトを更新しています
J-Moss
電機電子機器に含まれる化学物質の表示に関するJIS(日本工業規格)のことで、正式名称は「電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法」です。電気電子機器に含まれる鉛(Pb)、六価クロム(Cr(Ⅵ))、水銀(Hg)、カドミウム(Cd)、PBB(ポリブロモビフェニル)、PBDE(ポリブロモジフェニルエーテル)が基準値以上である場合に含有マークの表示やウェブサイトへの含有状況の表示を義務付ける規格です。富士通ゼネラルグループは、富士通グループ指定化学物質リストに準拠して製品に含まれる化学物質を管理しています。
NOx(窒素酸化物)
一酸化窒素(NO)や二酸化窒素(NO2)などの総称です。燃料を高温で燃やす際に、燃料中・空気中の窒素と空気中の酸素が結びついて発生し、高濃度のNO2は人間の喉、気管、肺などの呼吸器へ悪影響をあたえます。富士通ゼネラルグループでは、大気汚染の防止を図るため、NOxを含むばい煙の発生施設を保有する事業所や工場では定期的にばい煙量の測定を行い、また事業活動に伴い排出されたNOxの量を公開しています。
PRTR (Pollutant Release and Transfer Register)法(化管法)、PRTR制度
PRTR法は「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(化学物質排出把握管理促進法、化管法とも呼ばれる)のことです。事業者による化学物質管理の自主的な改善を促し、化学物質による環境への影響を未然に防ぐことを目的とした法律で、PRTR制度と化管法SDS制度の2つを柱としています。
PRTR制度:人や生態系への有害性があり環境中に広く存在する物質について排出・移動量を国へ届け出ることを事業者へ義務付け、国がそれらのデータの集計・公表する制度。
化管法SDS制度:その物質を他の事業者に渡す際にSDS(安全データシート)の提供を義務付ける制度。富士通ゼネラルグループではPRTR制度と化管法SDS制度で定められた義務を果たすとともに、PRTR法の対象化学物質の削減を図るため代替品への切り替えを行っています。
RoHS指令 (Directive on the Restriction of the Use of Certain Hazardous Substances in Electrical Equipment)
欧州市場で販売される電気・電子製品について、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニール(PBB)、およびポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)の6物質を使用することを原則禁止とするEU指令です。2019年より対象物質が追加され、新たにフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP)、フタル酸ブチルベンジル(BBP)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジイソブチル(DIBP)の4物質が原則使用禁止として追加されました。
REACH規則 (Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of CHemicals)
EUが2007年6月に施行した化学物質規制のことで、化学物質による人の健康と環境への影響を防ぐことを目的に制定されたEU規則です。対象物質をEU域内で年間1t以上製造・輸入する事業者に、その物質の安全性データを収集し欧州化学品庁(ECHA)に登録することを義務付けています。
SDGs(Sustainable Development Goals: 持続可能な開発目標)
2015年9月の国連サミットにて採択された、2016年から2030年までに世界が達成すべき目標のことです。貧困や健康、女性、環境などに関する17の目標と、169のターゲットから構成されており、環境活動に関わる目標は、エネルギーへのアクセスの確保、持続可能な消費と生産、気候変動対策、海洋資源や森林の保全などがあります。富士通ゼネラルグループでは、製品・サービスおよび事業活動を通じて、SDGsの達成に貢献していきたいと考えています。
SDS(Safety Date Sheet: 安全データシート)
事業者が「化学物質そのものまたは化学物質を含む製品」(化学品)を他の事業者へ渡す際に提供しなければならない、その化学品の有害性や取り扱いに関する情報を記した文書です。化学品の情報を事業者間で確実に伝達し、化学品の適切な管理にために、PRTR法(化学物質排出把握管理促進法、化管法)に定められる化管法SDS制度により提供が義務付けられています。
SOx(硫黄酸化物)
一酸化硫黄(SO)や二酸化硫黄(亜硫酸ガス:SO2)などの総称です。石油や石炭などの化石燃料を燃やす際に、燃料中の硫黄と空気中の酸素が結びついて発生します。空気中の水に溶けて硫酸や亜硫酸となり、喘息や酸性雨の原因となります。富士通ゼネラルグループでは、大気汚染を防ぐため、SOxを含むばい煙の発生施設を保有する事業所や工場では定期的にばい煙量の測定を行い、また事業活動に伴い排出されたSOxの量を公開しています。
SS(Suspended Solids:浮遊物質)
水中に浮遊している直径2mm以下の微粒子のことで、粘土鉱物、プランクトンとその死骸、下水、工場排水などに由来する有機物や金属の沈殿物などが含まれます。水中のSSが多いと濁りや透明度低下により外観が悪くなり、また魚類のえらを塞いで窒息死させる、太陽光線を遮って藻類の光合成を妨げるなどの悪影響を及ぼします。富士通ゼネラルグループでは、関連法律、条例などの排水基準を厳守し、定期的にSSなどの測定を行い、適正に管理しています。
WEEE指令(Directive on Waste Electrical and Electronic Equipment:電気電子機器廃棄物指令)
製造・輸入事業者に、電気・電子機器廃棄物の回収とリサイクルを義務付けるEU指令です。電気・電子機器廃棄物由来のゴミを減らし、埋め立てなどの最終処分による環境への負荷を小さくすることを目的に、2003年2月にRoHS指令と同時に告示され、発効されました。EU域外で生産した製品でもEU域内で流通するものは規制対象になります。