環境活動:環境トピックスVol.1 浜松事業所 ビオトープの運営

富士通ゼネラルグループは、「事業活動が生物多様性からの恵みを受け、また影響を与えている」との認識のもと、「自然共生社会」に貢献するために、2013年3月に浜松事業所敷地内にビオトープ(注1)を開設し管理・運営しています。
当社のビオトープは、浜松市の里地里山の動植物の保全や、地域の生態系の多様性を確保するとともに、希少な動植物のジーンバンク(注2)としての役割を果たしています。

ビオトープの様子

3,000m²の敷地内に、水辺や森林などを再現しています。

以下ではビオトープ内の主要な場所を紹介します。

(アイコンをクリックすると詳細へ移動します。)

2017年10月時点の様子

ヤリタナゴ、マツカサガイ(静岡県RL2020 絶滅危惧ⅠA類(CR))

ヤリタナゴ

マツカサガイ

ヤリタナゴは河川で成長し、産卵期には用水路などに移動してマツカサガイに産卵します。マツカサガイは、幼生時にメダカやドジョウなどのヒレに寄生し、その後川底で稚貝となり成長します。近年水路のコンクリート化によるマツカサガイの減少や、河川がダムや堰などで途切れることによりヤリタナゴの数が減少していることから、マツカサガイと共に、静岡県RL2020 絶滅危惧ⅠA類(CR)に指定されています。

このビオトープでは、静岡県内では事業所近隣の都田川水系に生息する、ヤリタナゴとマツカサガイを生息域外保全しています。

シンボルツリー(エノキ)

2017年9月時点の様子→将来のイメージ図

ビオトープ中心部にシンボルツリーとなるエノキを植えています。

将来的には、この周辺で四季折々の草花の観賞や森林浴が体験できるよう、様々な植物の植栽を行っています。

樹林ゾーン

2017年9月時点の様子→将来のイメージ図

野鳥を呼び込むため、野鳥が好きな実のなる常緑樹(ヤマモモ、クロガネモチなど)や、落葉樹(コナラ、クヌギなど)の植栽を行っています。

将来的には、里山の恵みを体験できるコミュニケーションの場として活用する予定です。


注1 ビオトープ:
多様な生きものがすむ場所を意味します。近年開発が進んだ都市的地域では、野生生物がすみ着くことのできる自然環境がほとんど残されていないため、分断された生息・生育地をつなぎ、生きものに生活空間を提供するビオトープの設置が求められています。
注2 ジーンバンク:
希少な動植物を保存するための施設のことです。遺伝子銀行とも呼ばれています。