3. ただブラシで取るというだけではなく

ホコリの取り方にも一工夫加えることにしました。洋服のホコリ取りブラシのようにブラシを動かしてホコリを取る方法ではなく、フィルター側を動かすことによってホコリをブラシでふき取る方法を選んだのには、以下の二つの理由がありました。

  • その1.エアコン室内機のスペース効率を高めたい
  • その2.きれいになったフィルターを室内機から出してお客様へ実感していただきたい

特に理由の2つ目には、全く新しいエアコン=「フィルターを自動で清掃するエアコン」であることを、店頭でお客様にご理解いただく目的が含まれていました。
「店頭でフィルターが出たり引っ込んだりすれば、来店しているお客様が興味を持ち、商品の前で足を止めてくれやすくなる。 そうなれば、「nocria®」の持つ高い省エネ性や快適性についても併せてお客様へ伝えられると思ったのです。」(高島)
エアコンは、家電販売店で商品の説明を聞いて購入を決定されるお客様が多いため、商品に興味を持っていただくことで、より大きなアドバンテージをもたせたいと考えたのです。

フィルター掃除時のフィルターが出てきたイメージ

そこで、フィルターがエアコン内部からスムーズに出入りする方法を検討するため、社内の廃棄物集積所にあった壊れたプリンターを数台持ち帰り、それを元に手作りで構造の設計を開始しました。
この試作機では、フィルターの動かし方はもちろん、ブラシをフィルターにこすり付けるときの圧力、ブラシの材質、毛の長さ、毛の取り付け角度などをいろいろ試し、構造全体の最適化を図っていきました。

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