PRESS RELEASE
2021年11月29日
株式会社富士通ゼネラル
21-R01-30
マトリックスコンバーター関連技術を WIPO GREEN に登録
高効率な電力変換を実現する独自技術の活用を促進
当社は、自社保有技術の活用促進とSDGs への貢献を目的とし、国際連合の知的財産専門機関(WIPO(注1))が運営する、環境技術の活用を拡大するためのプラットフォーム WIPO GREEN にユーザーとして参画しました。
参画にあたり、高効率かつ小型・軽量の電力変換装置を実現する技術(以下、マトリックスコンバーター関連技術)に関する26 件の特許技術(注2) を登録します。
【登録のねらい】
当社独自のマトリックスコンバーター関連技術の認知度を高め、本技術の活用促進に向けた他企業などとのマッチング機会の創出を目指します。
高効率な電力変換を実現する本技術は、電気自動車やクレーン、エレベーターなど私たちの暮らしに身近な電気機器の他、自動車バッテリー急速充電器(画像:試作開発品)や、風力発電、太陽光発電などのパワーコンディショナーにも応用が可能です。本技術の活用を促進することでエネルギーを有効利用し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
【マトリックスコンバーター関連技術の主な特長】
三相交流の性質を利用した独自のアルゴリズムを用い、変調キャリアを発生させる世界初のマトリックスコンバーター関連技術です。独自のアルゴリズムでは、従来必要とされていた電圧、電流等のアナログ量の検出が不要となり、入力電圧の同期信号と出力電流方向のデジタル量の検出だけで、コンバーターの駆動が可能です。
これにより高性能・高機能で汎用性が高く、かつ小型・軽量のマトリックスコンバーターを、低コストで実現可能としました。
【効果】
(1)高性能・高機能
従来の電力変換方式では難しかった“歪みのない電流入力”と“双方向スイッチによる回生動作”が自動的に行われます。
(2)汎用性
現在主流のインバーター方式をはじめ、様々なアプリケーションへの適用が可能です。
(3)低コスト
大きな保護部品(例:リアクトル、コンデンサー)や、電圧・電流を検出するためのセンサーが不要です。
製品の小型化と、コスト低減を実現します。
マトリックスコンバーター 超小型急速充電器用
注釈
- 注1:
- 世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization)。1967 年設立。
- 注2:
- 26 件(特許登録済み24 件、特許出願中2 件)。マトリックスコンバーター技術や、三相スイッチ整流器技術などの電力変換技術。