PRESS RELEASE
2024年4月9日
株式会社富士通ゼネラル
24-N01-02
クリアな音声の防災行政無線放送を市内全域へ! 千葉県旭市の「GRANCAST」を新無線方式に切り替え
当社は、千葉県旭市にて運用中の当社製防災行政無線システム「GRANCAST(グランキャスト)」において、防災放送が一層聞き取りやすくなる改修を進め、3月より一部地域で運用が開始されましたのでお知らせします。
今回の改修では、屋外子局スピーカーの高性能化とともに、新方式の無線規格に対応した当社独自の音声自動変換技術「SIAFOLS(サイアフォルス)」の搭載などにより、放送音の到達エリアの一層の拡大と、よりクリアな放送伝達を可能にしました。今後、2025年度末までに、市内全域の屋外子局や戸別受信機などを新方式対応機器に、順次切り替えていきます。
旭市は、南部が九十九里浜に面し、北部には穀倉地帯と丘陵地帯が広がっており、津波や河川氾濫、土砂災害など自然災害への備えを強化しています。災害時に避難情報を伝達する防災行政無線放送は、地域住民の安全を守る重要な役割を果たすものであり、旭市は、市内約27,000世帯のうち8割を超える22,000台の戸別受信機を配布するなど、防災力の向上に積極的に努めています。今回、以下をポイントにシステムを改修します。
無線装置を高所設置した屋外子局の設置例
1. 豪雨や騒音下でも、クリアで聞き取りやすい放送音
音声の伝搬は、季節や天候、周囲の環境などで変化するため、屋外の防災行政無線放送は、音声が伝わっても、内容が認識できない場合がありました。新システムでは、季節や天候に合わせ放送音を自動で聞き取りやすく変換する技術「SIAFOLS」を搭載し、豪雨や騒音下でも防災行政無線放送を聞き取りやすくします。
2. 高性能スピーカーにより、音声の到達エリアを拡大
屋外子局の従来型スピーカーを高性能スピーカーに変更し、距離による音の減衰等を軽減して放送音の到達エリアを拡大しました。また、津波による崩壊や浸水の影響を受けにくくするため、無線装置を高所へ設置します。
3. システム全体の再構築により、電波不感地帯を解消
再送信子局の再配置と無線周波数の増波によるシステム全体の再構築で、一部地域で発生していた電波の不感地帯を解消します。これにより、市内全域の戸別受信機や屋外子局から防災行政無線放送が聞こえるようになります。
改修期間中は、現行の無線方式(T86)の機器と新方式(T115)の機器が平行運用されるため、機器間の連携運用を図り、放送操作を1度で同時に完結できる設計としています。さらに、放送と同時に旭市ホームページへの情報掲載や、電子メール、X(旧Twitter)など複数のメディアでの一括配信も可能となっています。これらより、非常災害時における防災担当者の業務負担の軽減を図りながら、迅速かつ効率的に複数のメディアからの情報提供ができる仕組みとなっています。
富士通ゼネラルは、今後も無線技術やソフトウェア開発、機器拡張性の向上などに加え、防災担当者や住民のみなさまに寄り添ったサービスやサポートを通じて、地域社会の持続可能な発展に貢献していきます。
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※「GRANCAST」「SIAFOLS」「サイアフォルス」は株式会社富士通ゼネラルの登録商標です。