PRESS RELEASE

(人事関連)

  • 2015年 9月29日
  • 株式会社富士通ゼネラル
  • (NO.15-S06-16)

一関市消防本部様の「消防救急デジタル無線システム」が本格稼働

当社は、岩手県・一関市消防本部様へ最新式消防救急デジタル無線システムを導入しました。同システムは、「一関市消防救急デジタル無線整備工事」の一環として導入されたもので、本年8月1日より本格的に稼働しました。総事業費は約11億円で、同システムの導入により、既に導入済みの「最新式デジタル防災行政無線システム」との連携が図れ、災害時における迅速で正確な情報伝達が昼夜を問わずに行えるようになりました。

同システムは、消防本部から隊員への指令伝達や、隊員同士の情報伝達に使用される、消防救急活動において重要なシステムです。今回のデジタル通信方式への移行による主なメリットは以下3点です。

  1. (1)文字情報の伝達などのデータ通信
  2. (2)優れた秘匿性による傍受の防止
  3. (3)明瞭な音声通話

このように機能の充実を図り、従来のアナログ式に比べ豊富な情報が迅速かつ確実に伝達され、消防救急活動をサポートしています。

設備構成は、基地局が9か所(その内主要4か所の基地局は、国の防災システムにも使用されている信頼性の高い多重無線装置)、消防車両・救急車両に搭載される車載型無線機が63台、現場活動に使用する携帯型無線機が50台、持ち運びが可能な可搬型無線機が6台です。また、各分署・分遣所、各消防署には卓上型無線機を配備し、一関市消防本部管内全域における通信ができるような設備体制を整えております。

今回の消防救急デジタル無線システムの本格稼働により、日々の消防・救急活動をより強固にサポートし、地域住民へ安全・安心な暮らしを提供いたします。

一関市消防本部様 消防救急デジタル無線システム 構成図

構成図

多重無線装置の基地局

有線装置の基地局

設備構成
基地局 9か所
車載型無線機 63台
携帯型無線機 50台
可搬型無線機 6台
卓上型無線機 10台

一関市様の消防・防災システムの取組みについて

一関市様は、2014年、デジタル防災行政無線システム(同報系)の導入、今回の消防救急デジタル無線システムの導入を以て、消防・防災共に完全デジタル化を実現しました。

さらに、2010年に導入済みである当社製の高機能消防指令システムと、デジタル防災行政無線システム(同報系)および今回の最新式消防救急デジタル無線を連携させました。24時間業務体制を基本とする消防様側で防災システムのコントロールが可能であり、状況把握から災害対応そして地域住民を含めた情報伝達を1本のラインで行うことができています。また、今回導入した消防救急デジタル無線システムは、デジタル防災行政無線システム(同報系)で使用している無線中継基地局および多重無線ネットワーク回線を使用しており、大幅に費用を抑えることができました。

4年前の震災を受け、国民の災害対応への思いは強まっています。一方で、一関市様のような「消防無線」、「防災無線」、そして消防活動の要である「指令システム」の3つを「消防指令センター」で管理・運用し、一元的に災害対応を実施している市町村は、全国でも珍しい事例です。当社は災害対応の円滑化、確実性、安全性の向上を掲げ、一関市消防本部様をはじめとして、地域住民が安全に安心して暮らすことができるような社会基盤づくりに貢献してまいります。

一関市様の消防・防災システムのデジタル化の経緯

2010年3月23日
高機能消防指令センター整備工事の完了
2015年3月27日
一関市防災行政情報システム(同報系)整備工事の完了
2015年7月31日
一関市消防救急デジタル無線整備工事の完了

一元的な災害対応の実施 災害時において地域住民へ「安全・安心」をご提供

1)一関市様の消防・防災システムネットワーク概念図

高機能消防指令台システム・消防緊急デジタル無線システム・デジタル防災行政無線システム(同報系)がそれぞれ連携されたネットワークの概念図

2)災害時におけるシステム運用の流れ

高機能消防指令台システムよる119番通報受付から指令を送出することにより、デジタル防災行政無線システムでは市民への情報伝達・屋外拡声子機による放送が行われ、消防緊急デジタル無線システムでは車輛の出動・現場活動(隊員同士などの情報伝達)がを同時進行で行われ、地域住民の方へ安全・安心な暮らしをご提供します。


発表資料中の「金額」・「仕様」など記載内容は、発表日現在のものです。

予告なしに変更されることがありますので、ご了承ください。