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PRESS RELEASE

2008年6月11日
株式会社富士通ゼネラル
(NO.08-N01-10)

「クラスA」(注1)の欧州向け大型天井カセットタイプエアコン2機種を新発売

(AUYA30LBLU / AUYA36LBLU)

このたび当社では、欧州「エネルギーラベル表示」で最も省エネ性能の高い「クラスA」(注1)の大型天井カセットタイプエアコン2機種を、6月中旬より発売いたします。

これにより、同市場向けエアコンにおいて、当社が既に販売している天井吊りタイプやダクトタイプと同様に、「クラスA」(注1)ランクの機種で、フルラインアップ化を達成しました。

欧州市場における2007年のエアコン需要は、約773万台(注2)となり、北米や日本の市場が停滞している中で、前年比約116%(注2)と伸長しております。その中で今回発売するオフィス・店舗用の中・大型エアコン市場は、約81万台(注2)、前年比109%(注2)と堅調に推移しております。

さらに、地球環境問題への対応が求められる中で、欧州におけるエアコンのエネルギー効率に対する規制は、 厳しいものとなっており、「エネルギーラベル表示」規制の強化や省エネ商品に対する優遇制度の拡大が図られております。

こうした中、当社では、中・大型エアコンの省エネ化、高機能化に取組み、このたびフルモデルチェンジした大型天井カセットタイプエアコンを発売することにより、欧州市場において「エネルギーラベル表示」で最も省エネ性能の高い「クラスA」(注1)によるフルラインアップ化を図りました。

新商品の室内機では、高効率ターボファン、吹出し口の「翼形状」フラップ、高効率大型新熱交換器など新たな要素技術を取込み、効率の良い快適な気流を作り出しております。これらの機能により、省エネ性能を従来比で12%(注3)向上させました。

また同時に、省エネ、省資材を追及した新室外機(AOYA36LBTL)は、容積・質量とも 従来比3分の2(注3)以下と小型・軽量化を図りました。

新天井カセットタイプ室内機、リモコン、室外機の写真

 

主な特長

  1. 新機能により、省エネ性能を従来比12%(注3)向上
    1. 「高効率3次元羽根」ターボファンの開発により風量の増大と熱交換器の風速分布を均等化
    2. 吹出し口の「翼形状」フラップにより、気流到達距離を拡大
    3. 容量を拡大した新熱交換器により、効率の良い熱交換を実現
    4. 吸込みグリルの吸込み口形状を「ドット形状」から「スリット形状」にして、吸込み面積を拡大
  2. 施工・メンテナンス性の向上

    作業効率が向上する機能の搭載と構造の見直しにより、インストーラーの施工・メンテナンス性を向上

    • 室内機パネル4隅にコーナーポケットを設置
    • ドレン排水口をグリル開口部に設置
    • 高揚程ドレンポンプの採用

新機能により、省エネ性能を従来比12%(注3)向上

新天井カセットタイプ室内機では、高効率ターボファン、吹出し口の「翼形状」フラップ、新熱交換器などを搭載し、効率の良い快適な気流を作り出しております。これらの機能により省エネ性能を従来比で12%(注3)向上させました。

i. 「高効率3次元羽根」ターボファンの開発により風量の増大と熱交換器の風速分布を均等化

ターボファンを従来のØ450mmからØ500mmへ大口径化を図り、風量を増大しました。また、ターボファンの羽形状を従来の直線形状から「3次元羽根」形状にすることで、熱交換器への風速分布の均等化を図りました。この「高効率3次元羽根」ターボファンの開発により省エネ性能の向上を図るとともに低騒音化を実現しました。

「高効率3次元羽根」ターボファン(特許出願中)と従来のターボファンの比較説明図

ii. 吹出し口の「翼形状」フラップにより、気流到達距離を拡大

吹出し口のフラップを「直線形状」から「翼形状」にすることで、気流到達距離を拡大しました。「翼形状」フラップの特性を活かし、水平気流範囲では従来比約2倍の7m先まで、下吹き気流範囲でも4m先まで到達します。これにより、従来では届きにくかった部屋のすみずみまで素早く風が行渡り、快適な空調を実現するとともに、省エネ効果を発揮します。

さらに、吹出し口の形状を広角にすることにより、幅広く風が行き届き、部屋全体の温度ムラを低減します。

「翼形状」の新フラップと従来のフラップとの比較説明図
新フラップでの到達範囲説明図
新広角吹出し口と従来の吹出し口との比較説明図

iii. 容量を拡大した新熱交換器により、効率の良い熱交換を実現

熱交換器を一体化することで、連結部でのロスを排除しました。また、一体化するにあたり、従来のL(エル)曲げ加工からつなぎ目のない口(くち)曲げ加工にすることで、熱交換容量を従来比8%拡大しました。

従来は、長さ970mmの熱交換器を2セット配置しておりましたが、新設計では、2,100mmの大型 熱交換器を1セット配置することで、熱交換器容量を8%拡大し、省エネ性能の向上を図りました。

新しい熱交換器と従来の熱交換器との比較説明図

iv. 吸込みグリルの吸込み口形状を「ドット形状」から「スリット形状」にして、吸込み面積を拡大

従来の吸込みグリルは「ドット形状」の開口部でしたが、新商品では「スリット形状」にすることで、吸込み面積を155%拡大し、吸込み風量を大幅に増やしました。

また、天井インテリアを阻害し高級感を損なうことのないベーシックなデザインに刷新しました。

新グリルと従来のグリルとの比較説明図

施工・メンテナンス性の向上

新商品では、インストーラー(施工業者)の作業効率を向上させるための機能を搭載するとともに、構造を見直し、施工・メンテナンス性の向上を図りました。

(1)
室内機パネル4隅にコーナーポケットを設けることで、パネル本体を外すことなく本体取り付け後の水平などの微調整が可能となり、大幅に施工時間を短縮しました。

新商品のパネルコーナーと従来のパネルコーナーとの比較説明図

(2)
ドレン排水口をグリル開口部に設けることにより、パネルを外さず露受けドレン水の排水を可能としました。

グリルのみを外しチェックができるドレン新商品排水口と従来のパネルをはずす必要があるドレン排水口との比較説明図

(3)
高揚程ドレンポンプの採用により、揚程を750mmから850mmとし、さまざまな天井裏形態・建築構造に対応できるようにしました。

従来の揚程750ミリメートルから新商品の揚程800ミリメートルとの比較説明図

主な仕様・発売時期・生産台数(初年度)

機種名 室内機 AUYA30LBLU AUYA30LBLU
室外機 AOYA30LBTL AOYA36LBTL
電源 V / Ø / Hz 230 / 1 / 50 230 / 1 / 50
定格冷房能力(最小~最大) kW 8.5 (2.8~10.0) 10.0 (2.8~11.2)
定格暖房能力(最小~最大) kW 10.0 (2.7~11.2) 11.2 (2.7~12.7)
エネルギー消費効率(冷房時) kW / kW 3.21 3.21
エネルギー消費効率(暖房時) kW / kW 3.61 3.71
寸法(高さ×幅×奥行) mm (室内機本体)
288 x 840 x 840
(室内機本体)
288 x 840 x 840
(室内機パネル)
50 x 950 x 950
(室内機パネル)
50 x 950 x 950
(室外機本体)
830 x 900 x 330
(室外機本体)
830 x 900 x 330
質量 kg (室内機本体) 26.0 (室内機本体) 26.0
(室内機パネル) 5.5 (室内機パネル) 5.5
(室外機本体) 62.0 (室外機本体) 62.0
発売時期 - 6月中旬
生産台数(初年度) 10,000

注釈

注1 「クラスA」 :
欧州における「エネルギーラベル表示」規制とは、エネルギー効率を「クラスA」から「クラスG」まで7段階に分けて表示する規制。 冷房能力が12kW以下のエアコンが適用範囲。
注2 約773万台 / 前年比116% / 約81万台 / 前年比109% :
数値は全て日本冷凍空調工業会の「世界のエアコン需要推定」より。
注3 省エネ性能比を従来比で12% / 従来比3分の2 :
当社従来同等機種との比較。

 

発表資料中の「仕様」など記載内容は、発表日現在のものです。
予告なしに変更されることがありますので、ご了承ください。

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