PRESS RELEASE
2008年12月12日
株式会社富士通ゼネラル
(NO.08-N04-30)
エネルギー変換効率10%アップ 大型エアコン室外機用 新高効率「DCファンモーター」を開発(MFE-60TVT) |
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このたび当社では、大型エアコン事業の強化を目的として、大型エアコン(冷房能力:7kW~18kW)室外機用の高効率「DCファンモーター」(MFE-60TVT)を開発いたしました。当社子会社のエアコン用モーター生産会社・FGA(THAILAND)CO.,LTD.(以下FGA)において生産し、2009年1月より海外向け大型エアコン室外機に搭載します。新高効率「DCファンモーター」は、当社従来機種比でエネルギー変換効率の10%アップを実現しました。
近年、世界規模で環境問題への対応が求められるなかで、エアコンに対する世界各国での省エネ規制は、達成基準値のレベルアップや省エネラベリング制度の採用など、ますます厳しくなっております。こうした中で、当社ではエアコンの省エネ性能向上を積極的に推進しております。
特に、大型エアコンの能力および省エネ性能の向上を図るため、先ごろ発表した「大型コンプレッサー」の内製化に続き、今回はエアコンの基幹部品である大型室外機用「DCファンモーター」を開発いたしました。今後の省エネ規制を先取りした高効率設計など、これらの基幹技術の向上により、今後注力していく大型エアコン事業の強化を図ります。
新高効率「DCファンモーター」(MFE-60TVT)は、構造設計の最適化により、当社従来機種比でエネルギー変換効率の10%アップを実現しました。また、設計段階から省資材への対応を図り、電磁鋼板10%、銅線50%の削減を実現しました。
大型エアコン生産子会社のFUJITSU GENERAL (THAILAND) CO., LTD. (以下FGT)では、「DCファンモーター」をタイ国外(日本、中国)から調達しておりましたが、このたびの開発を契機に、FGTに隣接するFGAから調達することで、輸送時間の短縮、輸送コストの低減など生産効率の向上をも図ります。
FGAでは、高効率「DCファンモーター」を量産するにあたり、約2億2千万円投資し、現工場設備の充実を図りました。当該製品の本格生産は12月下旬を予定しております。
当社は、今後も地球環境問題に積極的に取組み、空調機事業のさらなる拡大を目指してまいります。
大型エアコン室外機用
「DCファンモーター」(MFE-60TVT)
特長
モーターは、マグネットと鉄芯に銅線を巻きつけた複数の電磁石が、回転軸を中心に磁力による吸引、反発を繰り返すことで軸を回転させています。また、機能としては電磁石に流れる電気エネルギーを機械エネルギーへ変える機器であるため、効率よくエネルギー変換することがモーターの性能を左右します。
今回の高効率「DCモーター」では、構造の最適化により、エネルギー変換効率を10%向上させるとともに、電磁鋼板10%、銅線50%の資材削減を実現しました。
1.今後の省エネ規制を先取りした高効率設計
エアコンに対する世界各国での省エネ規制が、達成基準値のレベルアップや省エネラベリング制度の採用などますます厳しくなっております。
今回開発した「DCファンモーター」は、この規制の動きを先取りして低速から高速まで幅広い運転範囲で高効率を維持できるように、負荷変動に対応したDCモーターの運転特性を活かすべく、磁界解析技術を用いて磁気回路の設計をおこない、最適化を図りました。
ローターの外径を約30%拡大させるとともに、ステーターの内外径比を最適化することで、磁気が発生する面積(鎖交磁束面積)が拡大し、当社従来機種比10%のエネルギー変換効率の向上を実現しました。
2.環境に配慮した省資材設計と最適地生産
モーター外径寸法は、従来機種と同等容積の条件で、ローター、ステーター、マグネットおよび銅線の最適化設計をすることにより、電磁鋼板で約10%、銅線で約50%の資材削減を実現しました。
また、FGTでは、隣接するFGAからの調達が可能となり、従来は10日ほどの輸送期間が10分となり、輸送時間、輸送コストおよび流通在庫などの大幅な削減を図り、トータル生産効率の向上を図ります。
仕様・生産台数
機種名 | MFE-60TVT |
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用途 | 大型エアコン室外機ファン用 |
モーター方式 | ブラシレスDCモーター |
電源 | DC250~380V |
外観寸法(高さ×外径) | 94mm×Φ106mm |
質量 | 2.1kg |
生産台数 | 当初月産 25千台 |
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