PRESS RELEASE

平成12年8月10日
株式会社富士通ゼネラル
(NO.00-R01-24)

世界初!食品の冷蔵負荷変動に強い高効率冷却方式
「吸引冷却方式」を開発

開発の狙い

富士通ゼネラルでは、「食品の鮮度保持」「省エネ」にこだわり、冷却技術の研究開発を行っております。
このたび、冷蔵庫における実使用時の冷却効率を向上させる為、冷蔵室の冷気の流れを流体・熱力学的に分析し、最も冷却効率の良い方法として冷気を前面上部から幅広く送り込み、背面から吸い込む高効率冷却、世界初「吸引冷却方式」を開発しました。「吸引冷却方式」により、「冷えムラ」「冷却スピード」が大幅に改善され、実用上の「省エネ」効果が大幅に向上しました。

冷蔵庫の現状と求められているもの

  1. 従来の庫内背面からの「冷気吹き出し方式」では、庫内の食品により渦流が多発し、冷気のむらが生じ、食品の詰め込み具合によっては冷却効率が低下する。
  2. 庫内前面から背面への幅広い吸引による「吸引冷却方式」の開発・採用で、冷気が食品を包み込み、均一で効果的な冷却が可能となる。
    特に、冷却器(蒸発器)と全幅のクロスフローファン並びにダクトの新たな配置をとり、約10倍の負荷変動においても冷却能力をほぼ一定とすることができました。

こうした見地から、食品の冷蔵負荷変動に強い、冷却能力の優れた新しい冷却方式が要求されています。

冷気活用の流体力学的分析

  1. 従来の庫内背面からの「冷気吹き出し方式」では、庫内の食品により渦流が多発し、冷気のむらが生じ、食品の詰め込み具合によっては冷却効率が低下する。
  2. 庫内前面から背面への幅広い吸引による「吸引冷却方式」の開発・採用で、冷気が食品を包み込み、均一で効果的な冷却が可能となる。
    特に、冷却器(蒸発器)と全幅のクロスフローファン並びにダクトの新たな配置をとり、約10倍の負荷変動においても冷却能力をほぼ一定とすることができました。

冷気を前面上部から送り込み、背面から吸い込む高効率冷却方式「吸引冷却方式」を世界で初めて開発しました。

吸引冷却方式の特長

(1)世界初の「吸引冷却方式」により、庫内に食品をギッシリ詰め込まれても素早く冷却できます。

また、庫内の均一化冷気流により、耐冷蔵負荷変動性への対応力が高く、冷却速度も向上しました。
【庫内の各棚に負荷をギッシリ詰めた場合(各棚の容積に対し90%の負荷)、少ない負荷(各棚の容積に対し10%の負荷)に比べ冷却力が低下せず、従来に比べ約6~8倍の冷却力を有する。】

(2)冷却器上部の送風用ファンに世界で初めてクロスフローファンを採用し、冷却器を通過する空気の流速分布を均一化しました。

更に、庫内側の送り出し、吸込みを全幅とする事により熱交換効率、ダクト効率を向上しました。
また、ダクト設計において各部位の要因分析を行い損失の少ない効率のよいダクトを実現しています。

吸引冷却方式により、庫内冷気の流れの均一化を実現。

  • 吸引冷却 : 庫内前面上部から全幅で冷気を供給し各トレイの後ろにある全幅の吸込み口から冷気を吸引することで、食品を包み込むように効率的に冷却。
  • 従来方式 : 庫内奥の冷気吹き出し口から冷気を吹き付け、前面へ流れ(冷気吹き出し方式)出している。渦流が発生しやすく、冷却効率が低下し易い。

[冷却原理]説明図

冷却器、ファン、冷気経路の最適配置を図り、高効率ダクトを実現。

冷気ダクトを影響の大きい因子について分析し、ダクト全体としてばらつきを少なくし効率向上。

(3)吸引脱臭により脱臭効率向上 (当社比約15倍向上 : 30分経過時)吸引冷却方式により集中的に吸引し、脱臭効率を向上しました。

(4)外気の庫内侵入を抑える「吸引カーテンフロー」

吸引冷却方式により、前面上部より全幅の吸引カーテンフローを開発しました。
今後、世界初の「吸引冷却方式」は冷蔵庫の効率の良い基本冷却方式として大いに期待されます。

以上

 

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