PRESS RELEASE
平成12年2月22日
株式会社富士通ゼネラル
(NO.00-N02-05)
リサイクル率95%・業界トップの高効率・省エネ性能 「Nine Teeth コア」ブラシレスDCファンモータを開発 |
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当社はこれ迄に中近東をはじめ国内外向けに数多くの特徴あるエアコン用モータを開発し、その信頼性は市場での高い評価を得てまいりました。(特許出願 : 702件)
地球環境保護問題への関心の高まるなかで、エアコンに対する省エネルギー、リサイクル化への要求は高くなり、主要部品であるファンモータも、低い効率のAC(交流)モータ(30~40%)に代わって、高効率のDC(直流)モータ(70~80%)が必要とされています。
当社では、このような要求に応えるため、これ迄の技術に加えシミュレーション技術を活用した最適形状コアと、最適電子制御技術の開発により、業界トップの省エネ性能を実現しました。従来低騒音化が難しいと言われた鋼鈑フレームの採用により、リサイクル化を推進し同時に低騒音化にも成功いたしました。
この度開発の省エネ・低騒音化「ブラシレスDCファンモータ」をはじめとし、社外販売への取り組みを積極的に推進し、モータビジネスの拡大を図ってまいります。
ブラシレスDCファンモータ
ブラシレスDCファンモータの主な特長
1. 業界トップの省エネ性能……効率80%を実現(MFE-40FO形 : 室外機)
- (1)シミュレーション技術により磁束分布を最適化したコア形状
- (2)新開発「9T3Dコア(注1)」と10極樹脂マグネットロータの採用(特許出願中)
- (3)電子制御技術による省エネ最適制御
2. リサイクル対応……リサイクル率95%を達成
- (1)樹脂モールドフレームから脱却し鋼板フレームを採用
業界トップの省エネ性能……効率80%を実現(MFE-40FO形 : 室外機)
(1)シミュレーション技術により磁束分布を最適化したコア形状
電磁界解析を用いたシミュレーション技術の活用により、磁束分布を最適化したコア形状とすることで磁気損失を低減し、業界トップ80%の高効率を実現しました。
(2)新開発「9T3Dコア注1」と10極樹脂マグネットロータの採用(特許出願中)
従来のモータは、6スロット4極、12スロット8極といった組み合わせが一般的ですが、室内機用に新開発「9T3Dコア注1」と10極ロータを採用しました。 トルク脈動を小さくし損失を低減することで、業界トップの高効率を実現いたしました。
従来 : 6スロット4極
従来 : 12スロット8極
新開発 : 9T3Dコア注110極
極異方性樹脂マグネットロータの高度な射出成形技術を導入することで、多極・高磁束化に対応し高効率を実現しました。
(3)電子制御技術による省エネ最適制御
電子制御技術を駆使し、通電タイミングの最適化、オーバーラップ通電等の省エネ最適制御を行い、高効率と同時に静音化を実現しました。
リサイクル対応……リサイクル率95%を達成
(1)樹脂モールドフレームより脱却し鋼板フレームを採用
従来は振動・騒音低減のため樹脂モールドフレームを採用していましたが、環境問題に配慮し、鋼板フレームを採用してリサイクル率95%を達成しました。
また、コアの磁束分布の最適化と、通電タイミングの制御により、樹脂モールドタイプと同等の振動・騒音を実現しました。
その他の特長
ロータマグネットの一体成形により組立工程を減らすとともに、ステータの巻線、結線工程の自動化を図り、安定した高品質を確保しました。
従来構造
一体成形構造
主な仕様
項目 | 室内機モータ | 室外機モータ | |
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機種名 | MFD-40EOA |
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適用エアコン | 22~50型小型スプリットエアコン | ||
モータ方式 | 永久磁石型ブラシレスDCモータ | ||
外皮構造 | 鋼板ブラケット(脱モールド化) | ||
性能 | 入力 | 40V | 280V |
出力 | 25Wmax. | 45Wmax. | |
効率 | 72% | 80% | |
駆動方式 | PAM(Pulse Amplitude Modulation )制御方式 駆動回路内蔵も可能 |
PWM(Pulse Width Modulation )制御方式 |
以上
注釈
- 注1 :
- 9Teeth 3Dummy Core
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