知っておきたい、選ぶときのチェックポイント エアコンの上手な選び方
お部屋の広さと冷暖房能力
使用するお部屋の広さにあった、冷暖房能力のエアコンを選びましょう。お部屋の広さが同じでも、建物の構造(木造・鉄筋など)や、向きなどによって冷暖房効率が異なります。
畳数の目安
「畳数の目安」をチェックしましょう。ご使用に適したお部屋の大きさが目安として記載されています。
「畳数の目安」に「20~30畳」と記載があった場合、「木造なら20畳・鉄筋なら30畳」という意味になります。20~30畳の部屋に適しているという意味ではありませんので、ご注意ください。
- ※
- 詳しくは、以下のページをご確認ください。
能力(kW)
「仕様の「能力(kW)」をチェックしましょう。冷・暖房能力は、この数値が大きいほど、広い部屋に対応できるという意味です。
「7.1kW(0.9~7.4)」と表示された場合、( )内の数値は、変更できる能力の幅を示します。この最小数値が小さいほど、きめ細かな運転ができるという意味です。
エアコンを選ぶとき、「冷房能力」に注目しがちですが、一般的に負荷の大きい「暖房能力」を目安に選ぶことも大切です。
据付場所と工事
お買い求めの際は、据付場所や工事の条件も確認しましょう。
据付場所について
室内機の据付場所
据付スペース図で据付予定の場所に設置できる寸法か、確認してください。
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- 本体の寸法が大丈夫でも、フラップが開いた時に、カーテンレールや家具などにぶつかる場合があります。
室外機の据付場所
据付スペース図で据付予定場所に設置できる寸法か、確認してください。効率の良い冷暖房のためには十分なスペースが必要です。
- ※
- 詳しくは、以下のページをご確認ください。
工事について
せっかく予算通りのエアコンを選んでも、工事が発生して思わぬ出費につながる場合があります。 しっかりと施工するための条件も確認しておきましょう。
工事費用
据付工事、電気工事、アースや漏電遮断機などの設置費用は、本体表示価格には含まれておりませんので、価格を比較する時はご注意ください。
電気工事
エアコンの取付時に以下のような電気工事が発生する場合があります。詳しくはお買上げの販売店にご相談ください。
- 専用の電気回路
- アース
- 漏えい遮断機
- プラグの形状
単相100V 15A | 単相100V 20A | 単相200V 15A | 単相200V 20A | |
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型 | 平行型 | IL(アイエル)型 | タンデム型 | エルバー型 |
プラグ形状 | ![]() |
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コンセント形状 | ![]() |
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200V製品の購入にあたって
単相200V機種の運転電流は、単相3線式の家屋では、配線方式(回路)の特性上、実際の電流値の2倍の値で検出されます。したがって、200V機種はブレーカーで検出される値が実運転電流の2倍の値になることと、ご契約電気容量をご確認の上機種をお選びいただきますようお願い致します。ご契約電気容量については、最寄りの電力会社へお問い合わせ下さい。100Vと200Vの誤接続を防止するため、電源プラグの形状が新しく規格化されています。
省エネ性で選ぶときのポイント
効率の良い省エネタイプを選ぶことで電気代の節約ができます。省エネ基準達成率や通年エネルギー消費効率(APF)、冷暖房平均エネルギー消費効率(COP)、期間消費電力量など省エネについての表示をしっかり確認して選びましょう。
省エネ表示の見方
仕様表で省エネ性をチェックしましょう。省エネ基準達成率やエネルギー消費効率(APFやCOP)の数値が大きいエアコンほど省エネ性に優れています。また、期間消費電力量(kWh)は、数値が小さいほどエネルギー効率が良いと言えます。
省エネ基準達成率の表示について
このマークは商品のエネルギー消費効率「APF(JIS C 9612:2005)」および省エネルギー法 目標基準値に対する達成率を記載してある場所を明示するものです。
- ※
- 省エネルギー法目標年度2007年度機種及び一部2010年度機種について表示しています。
- ※
- 達成率100%未満の場合は省エネ性マークの色をオレンジで表示しています。
エネルギー消費効率(成績係数)について
通年エネルギー消費効率(APF) :
APFはJIS C 9612に基づき、ある一定の条件のもとエアコンを運転した時の消費電力1kW当たりの冷房・暖房能力を表したものです。省エネルギー法で新たに設定された2010年目標製品の評価基準として採用されました。
APF = 1年間で必用な冷暖房能力の総和 ÷ 期間消費電力量
冷暖房平均エネルギー消費効率(COP) :
COPは省エネルギー法の目標基準値であり、JIS C 9612定格条件でエアコンを連続運転した時のエネルギー消費効率を表したものです。
COP = 能力 ÷ 消費電力
冷暖房平均COP = (冷房COP + 暖房COP) ÷ 2
期間消費電力量について :
機種に見合った広さの部屋で、(社)日本冷凍空調工業会規格(JRA4046:ルームエアコンディショナの期間消費電力量算出基準)に基づき、以下の条件のもとに運転した時の試算値です。実際には地域やご使用条件により電力量が変わることがあります。
【算出基準】
- 外気温度 : 東京をモデルとしています。
- 室内設定温度 : 冷房時27°C / 暖房時20°C
- 期間 : 冷房期間5月23日~10月4日
- 暖房期間11月8日~4月16日
- 使用時間 : 6:00 〜 24:00の18時間
- 住宅 : JIS C9612による平均的な住宅(木造、南向き、洋室)
- 機種に見合った部屋の広さ :
冷房能力ランク(kW) | ~2.2 | 2.5 | 2.8 | ~3.6 | ~4.5 | 5.0 | 5.6 | 6.3 | 7.1 | 8.0 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
畳数 | 6 | 8 | 10 | 12 | 14 | 16 | 18 | 20 | 23 | 26 |
省エネ基準について
エアコンの省エネ基準は、その機能・形態・能力・寸法に応じて異なる評価基準が適用され、それぞれの目標値が定められています。これらの数値が高いほど効率が良いと言えます。
目標年度 | 2010 会計年度:冷暖房 / 壁掛け形(APF基準) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
目標基準値 | 冷暖房兼用形 | ~3.2kW | ~4.0kW | ~5.0kW | ~6.3kW | ~7.1kW | ~28.0kW | |
壁掛形 | 寸法規定(注1) | 5.8(A) | 4.9(C) | 5.5(E) | 5.0(F) | 4.5(G) | ||
寸法フリー(注2) | 6.6(B) | 6.0(D) |
- 注1 寸法規定:
- 室内機幅800mm以下、かつ高さ295mm以下の機種
- 注2 寸法フリー:
- 上記以外の機種
省エネ機能
省エネのために役立つ便利な機能を活用すれば、さらに電気代がお得になります。
センサー機能 :
温度や湿度をセンサーでキャッチして快適な温度に自動調整します。
また、人がいなくなったら省エネ運転に切り替えたり、自動的に運転を停止します。
タイマー機能 :
おやすみやお出かけの時に必要な時間だけ運転することができます。
省エネ表示機能 :
電気代などを表示する機能です。目に見えるので、より省エネを意識することができます。
旧機種との比較
省エネ性、冷暖房能力が年々向上しています。買替えによって電気代の節約やCO2の削減に貢献できる場合があります。
地球環境への配慮
環境に優しい製品かということも大切な選定基準のひとつです。
R32冷媒採用エアコン
従来の冷媒(R410A)と比較すると地球温暖化係数が約3分の1(注3)です。
- ※
- R32冷媒の配管工具は、R32またはR410A用のものをご使用ください。
R32冷媒は、R410Aと同等の設計圧力であり施工、サービス時の工具、部材等はR410Aと同じものがご使用になれます。
フロンラベルの表示について
このラベルは、フロン排出抑制法に基づく指定製品に使用されている冷媒フロンの環境影響度として用いられている地球温暖化係数(GWP)について、定められた目標への達成度を表したものです。製品を選択する時のご参考にしてください。家庭用エアコンは、出荷台数で加重平 均した環境影響度として用いられている地球温暖化係数(GWP)の値が、目標年度(2018 年)において目標値(750)を上回らないことが、製造事業者等に義務付けられております。
HFC採用エアコン
家庭用エアコン等に採用されているHCFC(R22)はオゾン層保護のもと2004年から大幅な生産削減が開始されます。このため、オゾン層を破壊しない新代替物質HFC(R410A)が開発され、家庭用エアコン等の冷媒として採用してします。 当ホームページの中でHFC採用エアコンマーク付きの商品は、HFC(R410A)採用商品です。
- ※
- HFC(R410A)採用商品は冷媒HFC(R410A)専用工事が必要です。
「エコロジー工事」(真空ポンプ方式によるエアパージ)
エアコン業界ではオゾン層保護・温暖化防止のため、据付工事の際にも冷媒を大気に放出しない「エコロジー工事」を推進しおります。この工事には専用工具や専門的な知識・技術を必要し作業時間を要しますので、工事費用への影響も想定されますが、地球環境保全のため、適切な据付工事の実施にご理解くださいますようお願いいたします。
R32、HFC(R410A)は作動圧が1.5〜1.6倍(対HCFC(R22)比)と高く、各要素部品の高圧化が必要となります。従って据え付け、サービス時に、一部専用ツール類が必要です。
- 接続配管(梱包外装に冷媒名が表示されています。)
- チャージホース
- 真空ポンプ用アダプター
- ゲージマニホールド、チャージングシリンダー
グリーン購入法適合商品
このマークのついた商品は、2001年4月から施工されたグリーン購入法(国等による環境物品等の調達推進等に関する法律)が定める基準をクリアしている、環境に配慮した商品です。
機能で選ぶときのポイント
使用する場所や頻度、使い方に合った便利な機能をみつけましょう。
お手入れに関する機能
手間をかけずにエアコンを清潔にお使いいただくために便利な機能があります。フィルターの目詰まりや内部の汚れは運転効率の低下や不快なニオイの原因ともなりますので、省エネや快適性のためにも大切なポイントです。
フィルター自動お掃除機能 :
フィルターを自動でお掃除する機能です。フィルターの目詰まりや、エアコン内部の汚れを防ぎます。
内部クリーン機能 :
送風により、掃除しにくい内部を乾燥させてカビの繁殖を抑制する機能です。
抗菌コーティング :
熱交換機や送風路、送風ファンなどに抗菌処理を施し、エアコン内部のカビを抑制、ニオイなどの発生を抑えます。
お手入れが簡単な構造 :
パネルやフィルターの取り外し / 取り付けが簡単、手軽に水洗いできることなどもチェックポイントです。
気流制御
エアコンの機種によって気流の届く範囲や方法が違います。お部屋の広さや形、使い方に最適なエアコンを選びましょう。
気流の届く角度
左右の風向の最大範囲です。お部屋の幅と気流の届く角度をチェックしましょう。
気流の届く距離
お部屋の奥行きを考慮して気流の届く距離をチェックしましょう。
スイング運転
お部屋のすみずみまで冷風や温風を送りたい時に有効な機能です。
- 上下スイング、左右スイング、上下左右スイングなどがあります。
- スイングの角度もエアコンによって様々です。
センサー機能
センサー技術などで実現した快適なだけでなく省エネにも役立つ機能です。
人のいる位置・運動量を感知するセンサー : 人のいる位置に合わせて風向を調整したり、人の活動量に合わせて温度を調整します。
温度・湿度を感知するセンサー : 湿度に合わせて温度を調整する機能です。湿度によって変化する「身体が感じる快適な温度」に設定温度を調整します。
空気をキレイにする機能
お部屋の空気をいつも清潔に保つために、さまざまな機能があります。家族の健康が気になる方はぜひ検討してください。
空気清浄機能 : ホコリやダニの死骸やフン、花粉、カビ菌などを取り除く機能です。
脱臭機能 : 浮遊菌やカビの胞子、汗のニオイ、生ゴミ臭など空気中の汚れを除去してお部屋のニオイを脱臭します。
除湿機能
除湿方式
再熱除湿方式 : 除湿によって冷えた空気をエアコン内部で暖めなおしてから室内へ送る方式。室温を下げず、快適な温度のままでしっかり湿気を取ることができます。
弱冷房方式 : 湿った空気をエアコン内部に取り込んで冷やすことにより湿気を取り除く方式です。
除湿機能
ランドリー機能 : 雨の日や花粉の多い季節は、ランドリーモードが便利です。部屋干しでも衣類を素早くしっかり乾かします。
結露防止機能 : 冬の気になる結露の発生を抑え、カビの繁殖も防ぎます。
遠隔操作機能
お手持ちのスマートフォンで、外出先からエアコンを操作したり、運転状況を確認することができる機能です。
ヒートポンプ式の暖房特性について
- 室外の空気中に含まれる熱を、お部屋のなかに運び込んで暖房を行うしくみがヒートポンプ暖房です。
- 当ホームページに表示してある暖房能力値(kW)は、日本工業規格(JIS C9612)に定められている外気温度7°C、室内温度20°Cで運転した場合を示し、補助ヒーターの暖房能力も含んで表示しています。能力可変エアコンの最大、最小能力についても上記条件に準拠しています。
- 暖房能力は外気温が下がるにつれて低下します。したがって外気温が低すぎて暖房能力が不足する場合は、他の暖房器具を併用してください。
- 外気温が低く湿度が高いときは、室外側の熱交換器に霜がつき、そのままでは暖房能力が低下します。この霜を取り除くため「自動霜取り装置」の働きで、約3~15分ほど暖房運転を停止し、霜取りを行い霜取り終了後ふたたび温風を吹き出します。
- お部屋全体を暖める温風循環方式ですので、暖房運転を開始してから暖まるまでしばらく時間がかかります。
信頼性について
エアコンの性能検定証について
製品の品質保証のひとつとして「性能」について、社団法人日本冷凍空調工業会により検定制度が制定されています。信頼性の高い商品を選ぶためのご参考となります。
社団法人 日本冷凍空調工業会のエアコン自主認定制度に登録されている工場で製造された製品は、性能に関する高い信頼性を示す検定証が貼付されています。(一部のハウジングエアコンには適応していません。)
- 注3 地球温暖化計数が約3分の1:
- 出典 [IPCC第4次評価報告書]温暖化係数(GWP)。温暖化係数2090(R410A)と675(R32)の比較。
- ※
- 機種の選定にあたっては、販売店にご相談ください。
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